The Hot Watts DEADSTOCK 2000 ライヴ報告
2000.5.6. at Guppy

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スカンク&シンヤ 死んだアーティストを「復活」させて飲もうというパーティも、本来なら終わりを迎えようかという午後10時30分過ぎ、ようやくThe Hot Watts の出番が回ってきた。昼の2時からのんだくれてた奴(スカンク他)とか、大胆にも1時間以上居眠りこいた奴(フクチャン)とかがいて、本当に大丈夫だろうか?なんて心配は、当の酔っ払った僕は特にせず、ステージ(そんな立派なものではない)に向かった。唯一の誤算は、店の裏口の階段が突然ノコギリで切断されて撤去されていたことだ。トシヤはいったいどこから登場することになるのだろうか。


1:「ピープル・ゲット・レディ」

ダーク&フクチャン まずは昨年惜しくも亡くなったカーティス・メイフィールド=インプレッションズの名曲から。前口上のあと、スカンクの下手くそな弾き語り風でスタート。あまりのおぼつかなさに、すぐに他のメンバーが加わってくる。ダークのサックスが結構印象的に響く。転調の後はロックっぽいアレンジにして、シンヤの2コーラスのソロが入る。いつもながら嬉しそうに弾いている。でもこの曲、結構高い声の部分がある。ファルセットを使えない(より声が汚くなる)スカンクにはちときつかったか。


2:「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」

 続いてはことし1月に亡くなった(というか地獄へ帰ったというか)スクリーミン・ジェイ・ホーキンズの代表曲。C.C.R.がカヴァーしたものがよく知られているが、オリジナルに忠実なワルツ調で演奏した。この人はオペラの様な発声で大仰に唄う上、時々「ウハハハ」とか「ギャー」とかいろいろやってくれるんで、真似はしやすいんだが、異様に疲れる。1番のあとのダークのサックス、いつになく力が入ったソロと思っていたら、歌に戻るところでベースが!おいおい、そこはサブドミだろ!なのにトニックのまま、唄えねぇよ!でも「アイ・ラヴ・ユー」を連呼してなんとか元に戻った。ウイルスのアイ・ラヴ・ユーは迷惑だが、この場合は役に立った。で、エンディングにかかる頃、客席から、アンパンマンの「おまる」を持った、スクリーミン・ジェイ!否トシヤ登場。変な付け髭して、ヘンリーもどきを持っている。でも、蛇はどうしたんだい?


3:「便秘のブルース」

スクリーミン・ジェイ・トシヤ
 舞台中央にドラム椅子を据え、その上に「おまる」を乗せたトシヤ、なにやらしゃべり出す。何でも真実の苦痛の歌を唄いに病院から来たということ。タイトルは、そう、ブルース界最大の奇曲「便秘のブルース」だ。実はこの歌をやることになったのは、スタジオでの練習の際、スカンクが「こんなもんあるぞ」とみんなに聞かせたのが始まり。全員いっぺんにはまり、急遽やることに。何考えてんだろ、この人たち。
 スカンクのぎゃりぎゃりしたイントロに続き、曲を聞いたことのある人ならおなじみの「ウ〜ン」とか「ブリブリ」とか「んげ」とか唄?いながら、ときおり「固い」とか日本語が混じる。当然大爆笑。「レット・イット・ゴー」のあとの比較的スムース(あくまでも比較の問題だが)なシンヤのソロに続き、「スプラーっシュ!」、ラストのブレークに入ると、しばらく便器の上で唸ったあと、トシヤ「ニッ」と笑い、「エヴリシング・ゴナ・ビ・オ〜ル・ラ〜イ」でエンディング。すくっと立ち上がって、「アー出た出た」と会場の外へ!一同唖然。皆さん、世の中にはこんな唄もあるんだよ。機会があったらオリジナルも聴いてね。




4:「エルヴィス・メドレー」

 ラストはワッツ得意のメドレー。原曲より遙かにゆっくりの「C.C.ライダー」からスタート。歌はスカンク。女性コーラスが欲しいなぁ。スカンクのちょっとロカビリっぽいソロのあと、「監獄ロック」へ、ムードはいきなりZZ トップ!シンヤのソロはオリジナルに忠実。次は「ハウンド・ドッグ」。どうもエルヴィス調にならない。これまたシンヤのソロのあと、終わっちゃった!
 そこへ白いシャツ(実はタオル地のナイトガウン、近くのスーパーで調達)にお色直ししたトシヤ登場!「この胸のときめきを」を歌い始める。二番に入ると、いきなりシンヤが「哀愁のヨーロッパ」(サンタナさん、グラミーおめでとう)!だって、コード進行一緒なんだもんとはシンヤの弁。続いてDのコードカッティングからトシヤの十八番、クィーン「愛という名の欲望」。でも2番になるとスカンクしゃしゃり出て「オール・シュック・アップ」。「愛と..」のBメロのあとは「ドント・ビー・クルー」と交互に唄う。まったく分けの分からないスクランブル。そしてラストはエルヴィス最後のヒット「バーニング・ラヴ」。スカンク〜トシヤと唄いつなぎ、ラストは"エルヴィス”トシヤの派手な空手風キメポーズの連発!悦に入ってトシヤが決めてると、あら?バンドはとっとと演奏終了!それでも続けるトシヤ。ちょっとお寒いオチだったかな?

 うーん、演奏を言葉で表現するのって、難しい。ヴィデオもあるけどまだ見てないし、2度見るのはちょっと勇気が..。まあ受けてたからいいかな!

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